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過去チャートの利用法
裁量トレードを行う私の場合、検証作業は再生ソフト(日経先物はカルビチャート、FXではフォレックステスターを利用しています)を利用していますが、再生ソフトなどで過去チャートを利用する目的は主に2つあります。

1つめは統計を取ること
2つめはバーチャルトレードをすること

これらの検証作業を行っていくことは実弾を投入する前に必ず行わなければなりません。

統計を取る1つのやり方に、機械的に何か売買ルールを決め、それに従い記録を取ることが挙げられます(他にもアプローチの仕方は色々ありますのでこれは一例です)。

例えば、簡単なものだと○○MAと○○MAがゴールデンクロスしていて○○の条件を満たせば買い、デッドクロスならば○○の条件で売り・・・のようなものです。
仕掛けの条件の例は、例えばローソク足をブレイクするとか○○円反発するとか、なんでも条件を決めることができます。
オシレーターを条件に組み込むこともできますし、異なる時間軸の状況をフィルターにすることもできます。
あと忘れてはいけないのがイグジットの条件。
これも固定利食い、分割利食い、トレイリングストップなど厳密に複数のパターンを決めます。

アイデアが浮かんだり本などで知識を得たりしたら、まずこのように仮定した売買ルール(条件)で統計を取り、それがどのような結果をもたらすのかデータを取ります。
私は再生ソフトで過去のチャートを見ながら手作業でエクセルを使って集計しています。
機械的な集計を取りたいので時間短縮のため先の見えるチャートで行っていますが、慣れない場合はバイアスがかかりやすいので先を見えなくして再生しながら行うのもありです。
1個1個の条件ごとに検証するとキリがなく膨大な時間がかかるし面倒ですが統計作業は絶対にやらなければなりません。
仕掛けの条件以外にもトレンドの継続性、ローソク足、日柄などに焦点を当てて統計を取ると本当に山ほどやることはあります。
一気に全てをやろうとすると挫折してしまうので自分のペースでやれることから少しずつ取り組むと良いでしょう。

1つの条件に付き最低でも200、300と統計を取ると、たいてい共通してくるのは、
「機能する時は機能し、機能しない時は全く機能しない」
ということです。(まあ当然と言えば当然ですが)
フィルター一切なしでの機械的な売買ならば長期間では期待値はまずマイナスになるでしょう。
ですから最初から“期待値がプラスになるルール”を見つけようとしなくても良いです。
だって、機械的に取引するだけで永遠にプラスになるような法則があるとしたらマーケットは成り立たなくなると思いませんか?
どんな条件にも必ずブレがあるので、まずはなんでもいいのでデータを集めることです。
どんな条件を決めればよいかわからないと思ったのなら、初心者向けのトレード本に書いてあるような単純なルールも機能する時は機能するので、まずは数多くの統計を取り自分で確認してみます。
そしてそれらを参考にどんな時にそのルールは機能しやすいのか、どんなフィルターが有効なのかなどを検証していきます。
そして様々なデータを複合しながらなんとなくでもいいので期待値がプラスになりそうなルールを決めていきます。
(ちなみに私の場合は複数時間軸のフィルターが主流です。テクニカル的な内容の記事はまた別にします)


仮のルールを決めてみたら2つめのバーチャルトレードを先の見えないチャートで行っていきます。
これは試運転の段階です。
決めたルールに従い裁量判断を加えていきます。
再生ソフトでつもり売買をしてもよいし、証券会社のデモトレ口座を開いてみるのも良いでしょう。
後者はリアルタイムなので結果が出るまでに時間がかかりますがポジションホールド中の時間を体感できますのでそういう面では有益です。
どちらも併用した方が良いでしょう。

注意すべき点は、1つめの統計作業を抜かした状態でルールがしっかり定まっていないのにバーチャルトレードすると1回1回のトレードで、
「見送ったけど思っていた方に順行したのでここは仕掛けるべきだった」
「利食いした後もっと順行したからもっと伸ばすべきだった」
「損切りになった。見送るべきだったか?」
「もっと早めに仕掛ければ少しは取れた」
「振り落とされた後順行した。ストップをもっと遠くするべきだったか?」

・・・というような結果論に振り回されることとなります。
仮のルールがしっかり定まっていないのに結果論で反省していても永遠に出口のない迷路をさまよう事になります。

例えば「見送ったけど思っていた方に順行したのでここは仕掛けるべきだった」。
このような反省をするということはどこで仕掛けるかのルールがしっかり定まっていないという可能性があります。
仮に「こういうポイントは期待値が低く見送るべき」というルールがあらかじめあるのなら見送って正解なのでそもそもこのような反省は出てきません。
後から見れば仕掛けるポイントに見えても実際にトレードする時は先の見えないチャートです。
これが「うっかり仕掛けるべきポイントを見落としていた」という反省ならば単純な見落としなので次から気をつければいいだけの話ですが、「見送ったけど結局思っていた方に順行したからここは仕掛けなくてはダメだった」という反省を改善するには裏返すと「順行するポイントは仕掛ける」という方法しかありません。
これは未来予知能力を身につけることと一緒であり絶対に不可能です
数多くをこなし仕掛けのルールに無い箇所が頻繁に利益になるなと思ったのなら再び過去のチャートでそのような箇所を統計取りをすればよいのであって、1回1回置いて行かれるたびに「ここは仕掛けるべきだった」と悔やむ必要はありません。
バーチャルトレードを多くをこなし何か気づきがあれば再度過去チャートでその条件で一から統計取り作業を反復するのです。

ルールがしっかり定まっていない状態で裁量を挟んだバーチャルトレードを行い、そこでルールを一から作り上げようとするのは順序が逆となります。
ルールが曖昧な条件でのトレード結果により導き出されるルールは単にその場その場の結果論に振り回される可能性が高く、やはり曖昧なままだという事です。
ですから裁量を挟むバーチャルトレードをする前に機械的な統計を取ってみて、最初はなんとなくでもいいので期待値がプラスになりそうなルールを仮に作る必要があります。
そして試運転のトレード結果は100~200トレード以上をこなしてから判断していきます。
1回1回のトレードはどうでもよく、大切なのはトータルでの結果です。
10回だけ繰り返してマイナスになり「これはダメだな」と放り投げてはいけません。

1回1回のトレードで「損切りになった。見送った方が良かったのだろうか?」と思っても、それが100回繰り返して期待値がプラスなら確率を働かせるために必要なトレードで大正解であり、ルールに無いトレードをしていない限り反省する必要はありません。
これも裏を返すと「損切りになるトレードは見送る」という改善策しかありませんので絶対に不可能です。
数多くの記録が集まりどうしても特定のパターンがトータルをマイナスにしていると判断したのならそこで初めて手法を修正していけばよいのです。
これは1回1回個々のトレードの損で考えるのとは別次元の話です。
また、振り落とされた後順行して一喜一憂するのではなく統計上期待値がプラスであるならがあるのならそれは受け入れるべきです。
完璧な利食いを求めるのでなく、やはりトータルでの結果で考えるべきです。

あくまで数多くの記録があり、上昇相場・横ばい相場・下落相場をまんべんなくこなしていったデータが信頼できます。
そこで今度は自分の試運転の売買の統計を取り、それを元に手法を修正・改善したりできます。

まとめると、
→機械的に統計を様々な条件から取る
→そのデータを元に期待値がプラスになりそうなルールを仮に制定してみる
→そのルールが裁量を挟みながら機能するか試運転するのがバーチャルトレード、デモトレ
→大数の法則が作用するまで繰り返し、試運転の売買の統計を取り手法を修正・改善。何か気づきがあれば再度機械的な統計取り
→修正していった手法でバーチャルは勝てるようになったら少額で実弾トレード

実弾トレードは金銭が絡みより困難になるのでここからが本当の闘い
・・・という流れになります。

このような流れが理想的であると今では考えていますが、実際私はこの通りのルートを最初から歩んでいません。
ずいぶんと無駄な事をいっぱい繰り返しています。
しかし無駄な事は一見無駄に見えても無駄にはなっていません。
無駄な事を繰り返したからこそこのようなトレードの道筋を納得できましたし、今では何かアイデアがあればこのような道筋で検証するようになりました。
トレードの本やサイトなどでも統計取りの必要性は書かれているのですが、さんざん無駄な事をしていないと、ただ読んだ聞いただけでは納得せず実践しないのです。
今では無駄な事をある程度しないと、回り道をしないと、重要な事に気づかない、掴めないとさえ思っています。
ですからある日「今まで無駄なことしてた~!」と思っても、案外それは無駄にはなっていません。
無駄な事をいっぱいしていないとこの記事を読んでもただ「ふ~ん」で終わってしまいます。
ただしルールも定まらず実弾トレードを繰り返せばいずれ“退場”となってしまうので、くれぐれもゲームオーバーだけはしないようにしなければなりません。


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