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トレードでドツボに嵌ってしまう状況と、それを抜け出したきっかけ
利食いに一歩届かず元の価格に戻ってしまったが故に、
「欲張り過ぎた。もう少し下の抵抗で利食いしておくべきだった」とか、
利食いしてから急激に更に思惑通りの方向に飛んだので、
「利食いが早すぎた。我慢してもっと伸ばすべきだった」とか、
ロスカットになった後に思惑通りの方向に行ったので、
「ストップをもっと広くしておくべきだった」とか、
見送ったポイントが思惑通りに進んだので、
「やっぱりここはエントリーするべきポイントだった」とか、
横這いや含み損に我慢できずに撤退した後思惑通りの方向に順行した時に、
「やっぱりここは撤退するべきじゃなかった」とか、
エントリー後に損切りになったがゆえに、
「ここはやはり見送るべきだった。あるいは早めに逃げておくべきだった」とか、
このような反省はしたことはないでしょうか?

確率論を受け入れていなかった頃、どうやっても完璧なトレードをすることなど不可能であるという摂理を心の底から受け入れていなかった頃、私はしょっちゅうこのような反省をしていました。
こういう時期は自分ではルールを定めてトレードしているつもりでも、実はしっかり定まってなかったりするのです。
さすがに損切りや仕掛ける相場環境のルールは決まっていましたが、実際のところエントリーは殆ど感覚、イグジットも殆ど感覚・・・
そして毎回このような未来を予知することでしか改善することができない反省をしながら、完璧なトレードルールを作り上げようとしています。
ルールに従ってトレードしているのではなく、トレードしながら完璧に機能するルールを作ろうとしているのですが、これはプロセスが逆ですし、そもそも完璧なルールなどありません。

以前は「裁量トレードなんだからシステムトレードのようにプログラム化できず売買の統計・データを取るのは無理だし意味はない。それよりも感覚や相場観を身につけることで利益を出すことができるようになるんだ」と考えていました。
この考えは確かに正しい側面もあるのですが、それでは感覚や相場観で、常に高確率で正解を出すことができるのでしょうか?
よく書いていますが、株価は常に参加者を惑わす動きをし、金銭の上下が感情をトレードにとって悪い方向へと揺さぶります
トレードなんて上がるか下がるかの非常に単純なゲームなのにもかかわらず参加者の9割が負けるようにできているのは感情・本能に影響されるからであり、感情・本能を根性や努力で克服することはできないと以前の記事でも述べました。
それに、そもそも事前に株価の未来を知る方法はありません。

毎回良い位置でエントリー、イグジットすることは出来ません。
しかし技術がつき相場を見る目を養えば大半のトレードを裁量判断でうまくこなすことができるのではないかと考えていました。
熟練者は裁量で見事なポイントでエントリーし、適切なポイントでイグジットしていくものだと思っていました。
自分も限りなくそうなることを、高みを目指そうと思っていました。
常に正解を探しており、100点満点は無理でも80点~90点くらいの高得点は目指さなければならないと。

しかし、これは完全にドツボに嵌ってしまっています。
本人は技術を身につけよう、相場を見る目を養おうと、正しい努力をしているつもりですので、なおさら誤りに気づきにくいのです。

最終的に思い知らされることは、どんなに足掻いても株価の先はわからない。
毎回適切な位置で入り、適切な手仕舞いすることなど絶対にできないと気づいてからは、ただ確率を味方につけ期待値の高いルールで淡々とこなしていくしかないのだと理解しました。

ドツボに嵌っていた時期は殆どを裁量判断、つまり感覚に頼ったトレードをしており、自分のトレードの期待値を理解していませんでした。
むしろ技術・感覚で期待値をプラスにさせなければならないと勘違いしていました。
しかし期待値は実際にトレードをする前に知っておかなければならない事なのです。

自分のトレードの期待値を把握できていないから完璧を求めようとしてしまう。
1回1回のトレード結果に固執する。
どうにもならないような反省を繰り返す。

技術や感覚でどうにか高確率で正解を出すことができるようにしなければならないと勘違いしていましたが、そうではなかったのです。
もう一度一からルールを再考し、期待値がプラスになりそうなルールを予め考えておき、統計を取ってみれば、毎回正解しなくても、間違えが多々あっても利益が残るのだと納得しました。
間違いを避けるために散々どうにもならない反省を繰り返すくらいなら「こんなもんでいい」と割り切り、多くを求めなくなります。
取れるとこだけ取れればいいと考えます。

条件が揃えば淡々と仕掛け、根拠なくスルーしない。
手が合わなければ何もせず、1週間でも1か月でも見送りで構わない。
1回1回の結果に意味はなく気にしない。

こうなればトレードは単なる確率のゲーム、作業に過ぎなくなります。

過去に、熟練のトレーダーは正解を選ぶ能力に長けていると思っていました。
中にはそのような天才的なトレーダーも存在するのかもしれませんが、そんな特異な才能は自分には無いしどうやっても身につけることはできない・・・と開き直った自分は、ただ確率を味方につけトレードプランとルールに従い淡々とこなしていくだけです。
これを心の底から受け入れた時、出口のない迷路からやっと抜け出せたと思ってます。
ただし、知識・チャート分析力を身につけ、経験を積んだからこそ受け入れることが出来たのだと思います。
「技術や経験がなくてもルール通りにやっときゃOK!」というような単純な話ではありませんので、そこは誤解しないようにしてください。



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