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昔の相場日誌2
昔を振り返り、何が問題だったのか?

1つは確率論に基づきトレードするという思考になっていないことです。
頭ではわかったつもりになっていました。
ローソク足がどうなった時だとか、テクニカル指標のパラメーターがどうなった時に価格が反転する確率が高いのかなどという事を必死に探し求めていました。
しかしトレードでは“手仕舞い”というものがあります。
価格が反転する確率だけを求めても、手仕舞いという要素が抜けているので期待値が不明なのです。
この指標が示せば6~7割の確率で価格が反転するから買いだ!…としても、手仕舞い次第でプラスにもなるしマイナスにもなるのです。
ここを見落としているので自分の手法の厳密な期待値がわかりません。
高確率で反転するのだから仕掛けだけして後の手仕舞いはテキトーに…とでも考えていたのでしょうね。

自分の手法の期待値が不明なので、相場を当てることにより利益>損失の構図に持っていこうとします。
ですが高精度で当てようとするトレードをしようとすると次から次へフィルターをつけるようになります。
エントリーの条件を縛り、完璧な条件がそろった時だけエントリーしようとします。
過去のチャートを振り返り“こういう時は高精度で価格が反転するだろう”と考え、その時だけエントリーしようとするのですが、そもそもそれは完璧なのでしょうか?
例えば押し目買いをしようとして、値幅、時間が充分に経過し、支持線と考えられる個所。更に他の時間軸の方向性も同じ向きをしている。このように充分すぎるほど条件が整った時が完璧な条件になるだろうと考えていました。
しかし、この条件を他全ての箇所に機械的に当てはめて統計を取ったのでしょうか?
いや、取っていませんでした。
過去のチャートの利益になる箇所だけ都合よく引っ張り出して条件を出しているにすぎませんでした。
更に手仕舞いは考慮していないので結局いくら好条件でも手仕舞い次第ではトータルで負けてしまうのです。
小さく利食いする。大きく損切りする。ロスカットラインに達していないのに不安で撤退してしまいその後大きく飛ぶ。このようなことを繰り返しているので勝てません。

更に条件を極度に絞ることはいつも書いているように確率を働かすための試行回数を激減させます。
たった週に3回のトレードで「今週はマイナスだった。何がいけないのだろうか?」と必死に考えます。
何がいけないのか?答えは単純で「手法の期待値が不明」、「数百数千回の試行回数をこなしていない」に尽きます。
ですが「自分の判断の精度に問題がある」と真剣に考えていたのです。
負けるたびに“こういう時は仕掛けないほうがいいのか?”とルールを修正しどんどん条件を厳しくしていきます。
結果的に仕掛けのサインが出て買おうとしたが既に値幅が出すぎていたり時間が経ちすぎたりしているのでもう少し大きな調整になりそうだとか、他の足が気になるとかでどこも仕掛ける箇所がなくなってしまいます。
そもそも仕掛けとは相反する理由など探せばいくらでも見つけられるのです。
例えば仕掛けをする足では7割方価格が反転しそうだが1つ上の足が7割方反対方向に行きそうだと考えてしまうように、チャートは時間軸により数多くの見方ができるためどうにでも理由をこじつけてしまうのです。
気にしていたらどこもエントリーできません。
だいたいそのフィルターで他全ての箇所を当てはめた場合の期待値を取っているのでしょうか?
いや、個々の場面で負けた印象があり、負けたくないという感情でフィルター過剰にしているにすぎません。
これも結局“期待値”という視点が抜け落ちているのです。
繰り返しますが“確率論に従う”というのを勘違いしています。
例えば「55%以上の確率で勝てる箇所で仕掛けをして負けとの10%の差で利益を残す」というのではなく、“期待値が正の箇所で仕掛けをし続け、数多く試行したトータルで利益を残す”というのが正しかったのです。
勝率ではなく、統計が出した期待値に従うというのが正しいのです。
補足すると「55%以上の確率で勝てる箇所で仕掛けをして負けとの10%の差で利益を残す」というのは利益と損失の比率が1:1以上であれば成り立ちます。
ですが損益比率が1:1以上かつ勝率5割超えでそこそこのパフォーマンスが見込めるほぼ聖杯同然のシステムはあるのでしょうか?
もしかしたらそんな素敵な方法があるのかもわかりませんが、私にはわかりませんでしたので、結果的に今は低勝率のシステムで運用しています。(あったら私が教えてほしいです)

勝率ではなく期待値に焦点を当てた時がそれまでの“当てなくてはならないトレード”を脱却した大きな転機でした。
裁量で相場を当てることが無駄であると骨身に染み、システムを作り従い続けること。
これが有用であり、裁量判断はシステムに忠実に従えるようになったうえでの応用の範囲であることを理解しました。
機械的にシステムに従うという事すらできずにどうして裁量トレードで利益を出すことができるでしょうか?
今ではそのように考えています。



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