2022-06-30(Thu)
前回“閃き”という記事を書きましたが、そういえば半年前にも閃いたことがあったのを思い出しました。
私は1時間足でトレンドを判断し、15分足のローソク足を抜けた時に仕掛けるという手法なのですが、15分足という短い足で仕掛けるとダマシが多いのが悩みでした。
いや、ダマシはあってもいいし、避けようとする未来予知能力など諦めているのですが、あまりに多い時期があるとドローダウンも大きくなるのですね。
ドローダウンが大きすぎると資金管理上ポジションも少なくなってしまいます。
かといって1時間足を使うとスイングトレードのようにロスカット幅が大きくなるので期待値が少なくなる分利回りは低くなります。
そこで閃いたのが、間を取って30分足のローソク足を使ってみることでした。
ただ、移動平均などテクニカル指標は15分足のものを使います。
仕掛けだけ30分足のローソク足を抜けた時と決めて検証したのです。
するとトータルの期待値はやや減ったものの、月間単位でのドローダウンがかなり改善され、半年くらい前に採用することにしました。
もう1つのメリットは仕掛けのタイミングが15分間隔でなく30分間隔になるので時間的なゆとりも生まれます。
ただポジションを持った後は15分足のローソク足で手仕舞いした方が結果は良いのでそのようにしています。
これもほんの些細な閃きでした。
こういった事も日々の検証の習慣から生まれます。
最初は教科書から学んで手法の型を作っても良いのですよ。
ですが最終的には自分の型に落とし込まなければその手法を信頼して継続することはできません。
自分の型に落とし込んだ後は、その後教科書で“こういう検証をすると良いですよ”といった内容など学ぶことはできませんので、自分の発想で考え検証していかなくてはなりません。
閃き。そこに至るための発想力もトレードでは重要だと思います。
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2022-06-24(Fri)
エントリー方法はもちろん、今まで検証した過去データ全てを使ってイグジットなどをどのようにすればトータルでどうなるかという結果を算出したりする検証作業はトレーダーの日課なのですが、本日画期的な方法を発見しました。
詳細は省きますが、この方法を使えば、
・期待値が1.5倍近くと大幅に上がる
・分割決済が一括決済になるので注文の面倒さが軽減
・勝率は41%程度から32%程度に下がるもののドローダウンはさほど変化なし
・過去全てのデータを基にしたので統計的な信憑性は高い
というメリットを得られることがわかりました。
短期間だけの結果で最適化するのとは違います。
やり方を変更するというのは結構勇気がいるのですが(初心者の頃は負けるたびにやり方を変えていましたけどね 笑)今年も半分ちょっと終わった節目(?)でもあるので来週からイグジット方法を変更してみます。
こういう発見はほんの些細な閃きから湧くのです。
今回の発見も気づいた後では「こんなシンプルな条件でなんで今までデータ出してなかったんだ!?」と自分を呪いたくなるような気分でした(笑)
検証作業をしまくっても9割以上のデータは使い物にならないということが殆どです。
しかし1割以下のデータが使い物になったりするのですね。
優位性のあるデータを発見する為にも日々検証を継続することは重要です。
疑問に思ったことはとにかくメモしておきましょう。
そして時間がある時に順に検証するクセをつけるのです。
しかし、まあとにかくめんどくさい!!(笑)
できることならやりたくないですよ!!
でも検証し、統計に従い勝てるようになったという確固たる事実があるのでコツコツ続けているのですね。
朝歯磨きしたり顔を洗ったりすることも言ってみれば面倒ですが、その重要性の理解及びルーティン化しているので毎日続けられるという事です。
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2022-06-14(Tue)
本当にテクニカル分析は後付けであーだこーだと解釈するにはうってつけです。
なぜここで価格が反転したのか?
その理由にフィボナッチだのMAだの様々なツールを持ち出せばもっともらしい理由をつけられます。
それを5分足、15分足、1時間足、4時間足、日足、しまいには週足まで持ち出せば完璧です。
どうしてここが天井になったのか?底になったのか?という理由は複数のテクニカルツール、時間軸のどれかを都合よく引っ張ってくればどうにでも説明がつくのです。
こうしたテクニカル分析による都合の良い解釈を信じて「自分もいつか相場を読めるようになる」という勘違いを抱いたトレーダーは情報商材など詐欺まがいの情報にだまされるのでしょう。
テクニカルで後解釈すれば「なぜここでエントリーしたのか」、「なぜここで見送ったのか?」という理由付けは自在なので、簡単に虚偽の売買譜を作ることができます。
どのツール、時間軸が機能していたという説明は後付けでできても、肝心の“事前にどれが機能するのか?”という事は決してわかりません。
書籍やネットなどで例えば少ない試行回数で週単位の負けが一度もないという売買譜があったとしましょう。
しかし確固たる証拠がない限りそれを鵜呑みにしてはいけません。
初心者のトレーダーは“安定性”を求めますのでそういう情報を信じて無駄な努力を続けてしまう可能性があります。
相場は“安定”、“安全”とは無縁なのです。
ルールと相場が噛み合えば儲かる。噛み合わなければ儲からない。
大数の法則が働く試行回数をこなしてトータルで勝つゲームなのです。
それをテクニカル分析で値動きの未来を読み、精度の高いエントリーをして安定して勝つという方向に走ってしまうといつまでも勝てません。
再現性が無いし、そもそもテクニカルは価格によって算出したパラメータなので現在の状況を知ることはできても未来を占う事はできないからです。
テクニカルはシステムを作る際の指針くらいにすぎません。
ましてやファンダメンタル分析は統計と確率に基づいてトレードする上においては論外です。
テクニカルを用いた都合の良い解釈には要注意です。
最初に述べたようにどうにでも都合の良い解釈をもっともらしく持ち込めるからです。
それを信じてしまうと間違った方向に何年も無駄な努力を注いでしまうことになります。
いや、「どんなに努力しても値動きの未来はわからない」という事実を心底身に刻むには無駄にはなりませんが、あまりにも膨大な時間を注ぐのはやはり時間の無駄です。
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2022-06-08(Wed)
エントリーした後レートの上下でドキドキする。
これは経験したことのあるトレーダーは多いと思います。
勝てない頃の私もそうでした。
エントリーした後思惑通りの方向に行くと高揚感。
逆行すると絶望感。
頼むーーーー、上がってくれーーーー!!お願いだから!
上がった!よしよし、そうだ、その調子だー!
あーー、また下がった!やめろ…やめてくれーーーー!
そして、損切りになるとこの世界から自分を否定されたような気分に陥る(笑)
今思えば感情に振り回された酷いトレードだったと思います。
どうしてドキドキするのか?
それはリスクを受け入れていないからです。
ポジションサイズが身の丈に合っていないという意見もあるでしょうが、資金が増えればいずれ身の丈に合わないポジションサイズでトレードしなくてはならないので、ポジションサイズを身の丈に合わすという事は解決策として適切ではありません。
金銭感覚は人によって違いますが、いずれ精神低苦痛を感じるポジションサイズになるのです。(ちなみに私は資金が10%増えるたびにポジションサイズを1.1倍にし続けるというルールにしています)
ドキドキしないようにするには“リスクを心の底から受け入れる”ようにする必要があります。
しかし、それは気合や根性ではどうにもなりません。
いくら訓練しようと変わりません。
ではどうするのか?
それはいつも書いているように“期待値がプラスという裏付けのあるルール”でトレードし続ける必要があります。
そうなれば「今は連敗してるけどどうせいずれプラスになるんだから…」という感覚になり、個々のトレード結果はどうでもいい。
個々のトレードの最中にいちいちドキドキしなくなります。
これは本当です。
ましてや低勝率の手法の場合、負けるのがあまりに当たり前すぎて感覚がマヒします。
そうなると個々のトレードに“期待”が発生しなくなります。
期待がなければ逆行したり損切りになったりする度に怒りや絶望感を味わなくて済むのです。
何年か前に読んだ「悪魔とのおしゃべり」という本に「人間が怒るたった1つの理由は“相手に期待するから”」というような内容がありましたが、まさにその通りですね。(ちなみにこの本面白いです)
以前私が裁量トレードという名のヤマ勘トレードをし続けていた頃は、今思えばトレードの度に“期待”が発生していました。
そもそも期待値が正のシステムを持たずに、“自分の裁量判断が当たらなければ利益が残らないルール”だったので、当てに行ってしまっていたのですね。
複数の時間軸がどうだとか、支持抵抗線はどこだとか、フィボナッチがどうとか、毎回精密な分析をしていたつもりですが、分析以前に大切なのは期待値が正のシステムによる裏付けなのです。
当てに行くから当たらなかった時裏切られた気分になるしポジションホールド中にドキドキし続けるのです。
エントリー後ドキドキしている状態では冷静さを失ったり、次のトレードに引きずりがちです。
ロスカットにヒットしていないけど含み損が続くのが見ていられなくて「もう無理そうだな」と感じ、ぶん投げた後思った方向に飛んで「投げなきゃよかったーー!」と失望。
連敗がショックで次のエントリーを見送ったら見送った時に限って思惑方向に飛び激昂。
慌てて無理矢理エントリー理由をつけて追いかけたら損切りになり二重のショック。
こういうことを私は過去に何回も繰り返しました。
ドキドキしている時点で正常な判断はできなくなるので、凄腕の集う相場の世界の土俵にすら上がっていないということになります。
解決法は今まで何回もしつこく書いていますが、
「検証する」
「自分の納得できる期待値が正のルールを作る」
これしかないのですね。
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